活動レポート
10年間、学びをともに。スリーピース今里の開所10周年をお祝いしました
毎毎月の心理学講座を通して、自分と人とのよりよい関係づくりを支える。
月の心理学講座を通して、自分と人とのよりよい関係づくりを支える。

大阪市東成区の就労移行支援事業所「スリーピース今里」が開所10周年を迎え、記念の食事会にお招きいただきました。
2016年の開所当初から、私は利用者の皆さまに向けた心理学講座に携わってきました。
月に一度、同じ現場に関わり続けてきた10年。
その節目に、講師や事業所の皆さまと集う機会をいただきました。
これまでのご縁に感謝を込めて、スリーピース今里で続けてきた活動と、AKIKO METHODが大切にしている関わり方をご紹介します。
開所当初から続く、月に一度の「幸せ講座」
スリーピース今里は、2016年8月15日に開所した就労移行支援事業所です。
精神疾患や発達障がいなどのある方の就職や、働き続けるための支援に取り組んでいます。
私は開所当初から、選択理論心理学をもとにした「自分と人とより良い関係を築く幸せ講座」を、毎月担当してきました。
自分は何を大切にしているのか。
相手との違いを、どう受け止めるのか。よりよい関係のために、自分にできることは何か。
自分と人との関わりを考える学びは、職場だけでなく、家庭や日々の暮らしにもつながっています。
月に一度の講座を通して、自分自身を理解し、周囲の人とのよりよい関係を築くための学びを、継続して届けてきました。
就職することだけでなく、働き続けることを支える
スリーピース今里が大切にしているのは、就職することだけではありません。
就職した後も長く働き続け、その人らしく、自分自身の人生を幸せに生きていくことです。
その取り組みは、事業所が公表している実績にも表れています。
スリーピース今里の就労支援実績
- 就職者の平均利用期間:10か月(資料記載の全国平均15.9か月)
- 就職後6か月以上の定着率:95.2%
- 離職後の再利用:17名中17名(100%)

スリーピース今里では、就職した方の平均利用期間が10か月となっており、資料に示された全国平均15.9か月と比較すると、約5.9か月短い期間で就職につながっています。
さらに注目したいのは、就職後6か月以上の定着率が95.2%という点です。
就労支援において、就職は大切な目標の一つですが、就職できたことだけで支援の成果を判断することはできません。
新しい環境で人間関係を築き、仕事に慣れ、困難に直面しながらも働き続けること。
その過程には、一人ひとりに合った継続的な支援が欠かせません。
スリーピース今里では、就職に向けた支援だけでなく、就職後の生活や職場での定着も大切にしています。
また、**離職した後に再び支援を利用した方が17名中17名、100%**という実績もあります。
働く中で困難に直面したり、やむを得ず離職したりすることは、誰にでも起こり得ます。
大切なのは、そこで社会とのつながりが途切れてしまわないことです。
一度仕事を離れたとしても、安心して戻れる場所があること。
再び自分の可能性を見つめ直し、次の一歩を考えられる環境があること。
就職への一歩を支え、働き続ける日々に寄り添い、困難なときには再びつながれる。
こうした切れ目のない支援は、就労支援の現場における大きな社会的意義を持つと考えています。

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安心できる人間関係が、次の一歩を支える
スリーピース今里の資料には、利用者の皆さまが事業所を再び利用する理由として、次のような声が紹介されています。
「批判されないから」
「一緒に学んだ仲間がいる」
「決めつけがない・関わりが変にならない」
「温かい人間関係がある」
「選択理論を学び直したい」
「実家のように迎えてくれる」
これらの言葉から伝わってくるのは、就職に必要な知識や技術だけではない、安心できる人間関係の大切さです。
人は、安心して自分の気持ちを伝えられる場所があることで、新しいことに挑戦したり、失敗から学んだりすることができます。
選択理論心理学では、相手を批判したり、責めたり、無理に変えようとしたりするのではなく、お互いの違いを理解し、よりよい関係を築くことを大切にしています。
仕事を覚えることに加えて、困ったときに相談すること、自分の思いや希望を伝えること、相手と折り合いをつけながら関わること。
働く日々には、人との関係を考えるさまざまな場面があります。
毎月の「幸せ講座」では、こうした日常の場面を振り返りながら、自分自身の考え方や行動を見つめ直す機会を大切にしてきました。
スリーピース今里の就労支援実績は、日々の職業訓練や個別支援、職場との連携、そして利用者の皆さま自身の努力など、さまざまな取り組みが積み重なった結果です。
その中で、心理学を通じて自分自身や人との関わり方を学ぶ時間も、支援の一つとして継続されてきました。
人が安心して学び、挑戦し、何度でも次の一歩を考えられる環境をつくること。
それは、AKIKO METHODが大切にしている教育の在り方とも深くつながっています。
支える人も学び続ける。
その積み重ねが、支援の場をつくる
スリーピースでは、利用者の皆さまに加え、支援員の皆さまにも選択理論心理学を継続的に、より深く学んでいただけるよう、研修を実施しています。
支援する側も自分自身の関わり方を振り返り、心理学の学びを日々の支援に生かしていく。
その姿勢が、事業所全体の取り組みとして根づいています。
また、これまでの実践や学びをもとに、支援員の皆さまとともに学会で研究発表を行う機会にも恵まれました。
日々の支援から得られた経験を研究としてまとめ、発信することは、互いの学びをさらに深める貴重な機会となっています。
10周年に際して、事業所の瀧川昇三さんはSNSで、開所当初からの関わりに触れ、「私たち支援員、事業所が成長できました」と感謝の言葉を寄せてくださいました。
長く続いてきた活動は、講師だけで成り立つものではありません。
学びに参加してくださる利用者の皆さま、日々の支援を担いながら学び続ける支援員の皆さま、そして学びの場をつくり続ける事業所の皆さま。
その一人ひとりとの関わりと、学びを積み重ねてきた時間が、この10年の活動を支えてきました。
支援する側も、支援を受ける側も、ともに学び、ともに成長していく。
その積み重ねが、安心して自分らしく過ごせる環境づくりにつながっていると感じています。

10周年の節目に、これまでの感謝を
開所10周年に合わせて、お祝いの観葉植物をお届けしました。その様子も、瀧川さんのSNSで紹介していただいています。
記念の食事会では、講師と事業所の皆さまが集まり、10周年の節目をともにお祝いしました。
日々の講座とはまた違う形で、長年のご縁に感謝を伝える機会となりました。
10年間、同じ場所で学びを続けることができたのは、利用者の皆さま、支援員の皆さま、そして事業所の皆さまが、学びを大切にし続けてくださったからこそです。
スリーピース今里の皆さま、開所10周年、誠におめでとうございます。
そして、長きにわたり学びの機会をご一緒させていただき、心より感謝申し上げます。

現場で重ねる学びを、AKIKO METHODへ
AKIKO METHODが大切にしているのは、人の内側にある力に目を向け、自ら考え、選び、行動することを支える関わり方です。
福祉の現場で続けてきた心理学講座、保育・教育、企業での人材育成、木育や地域活動。
対象や場所は違っても、その土台には、一人ひとりを理解し、人が育つ環境を考えるという共通の姿勢があります。
そして、私が何よりも大切にしているのは、学んだ人が、まずは自分自身の人生を幸せに生きることです。
誰かを支えるためだけに学ぶのではなく、自分自身の気持ちや価値観を理解し、自分らしい幸せな人生を歩んでいくこと。
その学びが、やがて家庭や職場、地域での人との関わりにも生かされ、次の誰かを支える力へとつながっていくと考えています。
自分自身が幸せに生きることが、周りの人の幸せにもつながっていく。
スリーピース今里での10年間は、利用者の皆さまと支援員の皆さまが、ともに学び続けることの大切さを改めて感じさせてくれる時間でした。
これからも、現場で積み重ねてきた経験をAKIKO METHODの講座に生かし、一人ひとりが自分らしく幸せに生き、その幸せが人から人へと広がっていくことを願いながら、「人を育てる人を育てる」活動を続けてまいります。